『灰色城綺譚』のサプリメント&シナリオ集がついに完成しました!
「今回、満を持して!」と言わんばかりに新作シナリオ9本+追加ルール+新作リプレイと詰め込んだ内容は、全145ページというルールブックに迫る超ボリューム!
大充実の内容を、さっそくご紹介しましょう!
灰色城綺譚サプリメント&シナリオ集
『灰色城追想 Castle In Glay : remains』
──夜は長い 語らう時間はたんとある
コミックマーケット100 8月14日(日)東 “フ “06a「かりかりうめ」にて頒布予定
イベント頒布価格:1500円
通販価格:2000円
※本書は弊サークル発行の同人TRPG『灰色城綺譚』のルールブックがなければ遊ぶことはできません。ご注意ください。
収録シナリオ『遺されたもの』のリプレイを掲載!
■あらすじ
亡くなった領主を弔うために「祖先の城」、孤島に建つストームホールド城を訪れた一族。
家督を継ぐはずだった長兄ロバートが晩餐の席で不審な死を遂げ、灰色城の悪意がにじり寄る。
城に取り残されたのは、双子の兄弟リチャードとジョシュア、末の妹アリス、そして管理人のデリック。
疑心暗鬼に翻弄される物語の行く末は――?
波の音に混じって、遠く街のほうから弔いの鐘の音が届く。
偉大で、そして横暴だった領主サディアスが身罷ったのだ。
遺された一族は、彼が貯め込んだ莫大な富を受け継ぐことになるだろう。
しかし、そのための条件は奇妙なものだった。
「3日間、弔いのために祖先の城に留まること……」
海に隔てられた孤島の城に最初の夜が訪れ、そして一人が死ぬ……。
その陰気な森に建っているマーサとPC1の家はこの辺りで唯一の宿屋である。
旅行から帰る途中のPC2とPC3 は、PC2 が高熱を出したことをきっかけにその宿屋に泊まることになる。
それは、PCたちにとっては奇妙な結びつきともいえる事件であった。
家中の権力争いに巻き込まれ、命を狙われた貴族令嬢(PC1)は、幼なじみの衛兵(PC3)の助けを受け、家庭教師(PC2)と共に城を抜け出した。
数週間逃げ続けた末に迷い込んだ霧深い森の奥。道なき道を進んだ先で辿り着いたのは、場所にそぐわぬ美しい小城。
老いた城主、エルド伯から暖かなもてなしを受けた 3 人は、こう問われる。
「このクロヴィル城を継いでいただけぬか」
ランペルニッスという都市の名士であるラニアン家で催されたパーティーに招待されたPCたち。
そのパーティーの目玉は何代か前の当主であったアンリエット・ラニアンの遺品であるランプだ。
火を入れれば精緻に組み合わされた色ガラスと描かれた複雑な模様が、周囲に幻想的な光と影の紋様を描き出す。
美しいそのランプには、ひとつの言い伝えがある。それは「このランプの光を見た者の本心を呼び起こす」というものだ。
望嵐館のあるじ、PC1の死体が城の中庭で見つかった。
突然の悲劇に人々は驚き、嘆く。
しかし、古くから続く家では、死もまた節目のひとつに過ぎない。
家督は習わしに従い、PC1のきょうだい、PC2が継ぐことになった。
そして、あるじとしての体裁を整えるため、PC2 は許嫁の PC3 と結婚することになる。
明日は葬儀、そしてその後には結婚式。
人々が慌ただしく準備に追われる中、PC1が帰ってきた。
ある春の日、田舎町に住むPC1は遠方から遊びにきたPC2と町外れにある廃屋敷に併設された花園に忍び込んだ。
花園の中は長年放置されていたとは思えないほどに美しく、あちこちに花が咲き乱れ、小鳥が囀っている。暖かい日差しの中で遊ぶうちに2人はPC3と出会い仲良くなる。
しかし、気がついた時には2人は花園の出入口を見失ってしまったのであった。
PC1はサンドレイク国に仕える騎士である。
PC1は敵将エルドレッドとの戦いに敗れ、行き先を愛馬に委ねて森の奥、灰色の館にたどり着き、そこに住む親子(PC2とPC3)に介抱される。
今は心ゆくまで休むがいい。どのみち故国に帰り着いても、剣を振るう腕はもはや失われてしまったのだから。
石造りの、真四角で、灰色の巨大な箱。
此処は監獄だ。ぼくらは受刑者。そして巨人が看守だ。
ぼくらは、巨人たちに比べて小さい。
ぼくらは、巨人たちに比べて非力だ。
ぼくらは、巨人たちに比べて愚かだ。
天を衝く巨人たちの指図に従い、日々を労務ですり潰す。
巨人は恐ろしく強大だが、たったひとり、巨人のキプロだけはぼくらに優しい。
キプロが味方でいてくれたら、監獄の生活も悪くない。
その時は、そう思っていたんだ……。
神の加護のもとで乙女が暮らす聖ドロテア女学校。
月影さやかなる夜、1人の少女が不可思議な訪問を受ける。
『夜の国へ行きましょう』
一夜の夢のような情景はしかし、現実に消えぬ痕を残していった。
彼方より招く声に、少女たちの心は乱される。
※このシナリオは、くろゐ堂様より頒布されましたシナリオの再編集版です。
- 事実を含む囁き
【囁き】とは基本的には「すべて主観であり事実ではない」とされている。
しかし、この追加ルールを採用すれば【囁き】の中に「事実」を含ませることできる。
「ここはシナリオに従ってほしい!」というポイントをシナリオに設定することで、シナリオ作成時にドラマチックな展開を狙いやすくなるだろう。 - 怪物同盟
通常、「怪物化」を含む【囁き】を持つPCは1人だが、「怪物同盟」は複数のPCに「怪物化」を含む【囁き】を設定できる追加ルールだ。 - GMの兼任を前提とするPC
元々、PCの1人をGMが兼任するルールはあるが、このルールでは「最初からGMが兼任することを想定したシナリオ」の作成が認められる。
シナリオのすべてを知っているGMがPCとして参加する前提であれば、より複雑な内容のシナリオを作成することができるだろう。 - 囁きを持つNPC
NPCは通常【囁き】を持たないが、このルールではシナリオにおいて重要なNPCに【囁き】を設定できる。
NPCはGMの操る第4のPCとして振る舞い、展開を左右することができるようにもなるだろう。
今回、新作シナリオはかりかりうめのメンバーの他に、ぱらでぃんさん(@nekohaus)、ともけーさん(@tomorank)、しゃみずいさん(@shami_gm)、びぜん@備前屋さん(@vzenya)にご寄稿いただきました。お忙しい中、本当にありがとうございます!
そして、メインイラストはもちろん山田2ハル先生(@yamada_9000)!
追加ルールの内容も合わせれば、灰色城綺譚の世界はさらなる広がりを見せることでしょう。
まずはコミックマーケット100にて頒布予定ですので、皆さんどうか遊ぶためのスケジュールを充分にあけてお待ちください!