来たる12/2(土)、ついに……ご好評の『カムズ 秋のたそがれの国』の正式バージョンが『ゲームマーケット2017秋』にてお目見えになります!
場所は、東京ビッグサイト(東京国際展示場) 東7ホール、ブースは『土-G025』! 是非ともお立ち寄り下さい!
『カムズ』正式版ではルールの調整とともに、付属シナリオ数を3本→8本と拡充……しかし、もしかしたら皆様の中には、もっとシナリオが欲しい、という方がいらっしゃるかもしれません。
もちろん、われわれとしてもそのご期待に応えてゆきたいとは思っているのですが、生憎、今すぐ「いつシナリオ集を出します!」とお約束することはできません……!
ですので今回はその代わりに、われわれが、いかにして『カムズ』のシナリオを作っているか……ということを、実際にシナリオを作る様子をお見せしながら皆様にお伝えしてゆきたいと思います。
今回お見せするシナリオは、正式バージョンのルールに則って作成しています。正式バージョンをご入手いただいた後、すぐにでもご利用になれるでしょう。
けれど……もし、アーリーバージョンは手に入れたけれど、まだしばらく正式バージョンを手に入れられそうにない、という方がいらしても大丈夫です。正式バージョンとは細かいルールこそ違っていますが、シナリオの作り方自体はアーリーバージョンでも同じように行なえばよいので、簡単にアーリーバージョン用にコンバートができるはずです!
まずは出来あがったシナリオを公開しますので、本記事を読みながら見比べてみてください!
もちろん、記事は読まなくてもGMができる、という方は、このシナリオだけお使いいただいてもかまいません。
『シナリオ 悪戯妖精の巣』(PDF)
はじめに、GMに向けて
まず……『カムズ』のルールをご覧になった方、実際に体験なさった方のうち、多くの方は、こんな風に思うのではないかと思います。
「クライマックスチャプターで、どんなチャートを作っておけばいいかわからない」
「結局、用意したチャートがどれも使われず、アドリブになってしまいそう」
「そうならないようにするには、展開チャプターまでの準備が大変そう」
けれど実際には、われわれは、次のようにしてしまえばいいと考えています。
- 困ったら、プレイヤーに「クライマックス、どんな流れになると思う?」と訊いてしまう
- その流れを、そのままチャートにしてしまう
- 何もしないと向こうから危険が襲ってくる段階では、その「危険」を『敵』として段階を作る
- 失敗しても何度かやり直せそうな段階では、敵は「なし」として段階を作る
- 敵や判定の内容は、ありえそうなものにすれば何でもよい(以前この敵がこうだったから……みたいなことは考えなくてもよい)
……そんなわけで今回は、クライマックスの展開はアドリブ(という名のプレイヤー任せ)でもいいことにする、ゆるふわな感じのシナリオ作成について語ってゆこうと思います。
- 必要な準備
- ①②舞台となる場所、登場する『秋の住人』を考える
- ③伝承を増やす
- ④場面の移り変わりを考える
- ⑤スクロールの内容を決める
- ⑥あらすじと配役を決める
- ⑦判定ポイントを用意する
- ⑧チャートを事前に用意する
- ⑨⑩運命、魔法を決める
- おわりに
必要な準備
『カムズ』のシナリオを作る上で、最低限準備した方がいいものは、『あらすじ』『配役』『スクロール(アーリーバージョンの場合は『伝承』も含む)』の三つです。
逆に言えば、これらさえ作ってしまったならば、シナリオ製作者の仕事は果たせる、ということになります。『チャート』『運命』『魔法』といった要素は、セッション中にアドリブで作ってしまえば十分です。
これらの作り方は、人によって好みややりやすさは違うと思いますが……世界設定担当である私、「るう」の場合はこうしている、というものをお伝えしてみることにします。
①②舞台となる場所、登場する『秋の住人』を考える
TRPGのシナリオだけには限りませんが、良い物語には、雰囲気たっぷりな舞台と魅力的な登場人物が欠かせません。もちろん、これは『カムズ』でも同じです。
舞台と登場人物は、それだけでシナリオの『主題』になります。どちらが先でもいいですし、もちろん、同時に思いついてもOKです。
もし、片方しか思いつかなくても問題ありません。一方が決まれば、もう一方は連想ゲームで安易に決めてしまってもいいでしょう……「ブラウニーを出したいから、大きな屋敷を舞台にしよう」とか、「海洋冒険モノにしたいから、幽霊船を出そう」とか。
どうしても、どちらも思い浮かばなければ、適当に思いついたものをそれっぽい雰囲気に言いかえるだけでも十分です。
この時点では、雰囲気さえ『秋の世紀』らしく整えておければ十分でしょう。無理をして、捻ったり、整合性を取ったりする必要はありません……というのも、『カムズ』にはそれらをプレイヤーの手で補うためのシステムが備わっているからです(スクロールや運命の生成といったルールのことです)。
シナリオアイディアの例)
どうにもシナリオのネタが思い浮かばなかったるうさんは、ファンタジーTRPGにありがちな「村がゴブリンに襲われている」シナリオを『カムズ』にも流用できないかと考えました。
……が、多くのTRPGでのゴブリンの扱いは、ただのモンスター。『カムズ』で扱うには少々似つかわしくありません。
るうさんは「実際の伝承の中でのゴブリンの姿」を調べてみようかとも思ったのですが、今回は調べる時間がなかったので、誤魔化すことにしました。たとえば……こんな風に言いかえてみたらどうでしょう?
『迷信深い農村が、森の中から突然やってくる醜悪な妖精たちに、ひどい悪戯をされるようになった』
すると……どうでしょう? 村に「迷信深い」という形容詞をつけ加え、ゴブリンを「醜悪な妖精」、略奪を「ひどい悪戯」と言い換えただけで、ゴブリン退治シナリオが一気に『カムズ』らしくなりました!
③伝承を増やす
実は、この時点ですでに、『伝承』のネタは2つもできあがっています。
そうです……「舞台」と「登場人物」です。
もっとも、必ずしもこの両方が伝承にできるわけではありません。伝承は「『秋の世紀』にまつわる異質なもの」でなければなりませんから、たとえば「妖精が、何の変哲もない広場に忽然と現れた」といった場合、登場人物(妖精)に関する伝承は必要でしょうが、場所(広場)の方に伝承がつくことはありません。
そう言うと、もしかしたらこう反論する方もいるかもしれません……「実は広場の方にも特別な秘密があって、だから妖精が出てきたのかもしれないじゃないか」、と。
なるほど、それは面白い考えです。では、広場は何の変哲もなかったわけではなく、何故妖精が現れたかを解き明かすための何かがあったことにしてみましょう……こうすると、『伝承』が1つ増えたことになります。
このように、ある伝承の人物・場所・物品があったなら、関わりのある別の人物・場所・物品に伝承があることにする、という方法で伝承を増やしてゆくことができます。
伝承作成の例)
先ほどのゴブリン退治のシナリオで、明らかに『秋の世紀』らしい異質なものがあるとすれば、「醜悪な妖精(ゴブリン)」でしょう。なのでこのシナリオには、『伝承Ⅰ:ゴブリン』があるはずです。
では、ここから次の伝承を連想すると……「村が襲われる理由」や「ゴブリンはどこから来たのか」あたりが出てきそうです。が、今回は元ネタがゴブリン退治シナリオなので、村の方にあまり注目されても困ります。なので、森の奥に「ゴブリンの巣穴」という異質なものがあることにします。こうして、『伝承Ⅱ:森の奥』ができました。
最後に、元のシナリオではゴブリンの巣穴にゆくと賢いゴブリンロードが部下ゴブリンに村を襲わせていたことになっていたので、『カムズ』のシナリオでも同様にしてしまいましょう。これで『伝承Ⅲ:ゴブリンの王』ができました。
④場面の移り変わりを考える
次は、どのように描写をすれば上手く全ての伝承を渡せるか、という流れを考えます。といっても、伝承をどんな順番に増やしていったかを思い出し、それと全く同じように場面を考えてゆけばいいでしょう。
伝承Ⅰは、展開チャプターの流れのとおりに動けば、すぐに手に入るようにすれば十分でしょう。なのでオープニングチャプターは、プレイヤーが簡単に動機を作れるような展開にしてやります。
伝承ⅡとⅢも同じです。もしこれらを、PCが工夫をしなければ手に入らないものとして設定する場合は、興味を持たせたり、他の選択肢を奪ったりと、引いたり押したりしてそこに辿りつけるようなシナリオ運びにします。
場面設計の例)
伝承Ⅰ『ゴブリン』は、最初の伝承なので、悪戯妖精を追いかければすぐに手に入るようにします。なので逆算して、展開チャプターが「悪戯妖精を追いかける」ものになるよう、オープニングチャプターは「悪戯妖精に困らされて、皆が怒っている」という章にしてやればよさそうです。
伝承Ⅱ『森の奥』は、ゴブリンをさらに追いかけているうちに手に入るようにすればいいでしょう。おそらく、GMが何も誘導しなくてもそんな展開になるはずです。
……が、伝承Ⅲ『ゴブリンの王』は、少し考えねばなりません。『カムズ』はモンスターを倒すTRPGではないので、このままではPCはゴブリンロードに出会うことなく、ほら穴に入る前に『森の奥』の伝承を恐れて帰ろうとしてしまうかもしれません。
これに対処する方法のひとつに、「配役の段階で、怖いもの知らず、などのPCを要求する」というものがあります。これは確かに有効な手段です。
もうひとつの方法として、「PCがほら穴に入らざるを得ない状況を作る」というものがあります。幸いにも伝承Ⅱ『森の奥』には、さらにたくさんの秘密を隠しておけそうです。たとえば……非常に恐ろしい何かがあらわれて、ほら穴に隠れなければならないとしたら、どうでしょうか? この『何か』があれば、ゴブリンロードを脅して、ゴブリンたちの悪戯をやめさせるのに利用もできるかもしれません。
⑤スクロールの内容を決める
ここまでで、伝承の数と渡し方は揃いました。それでは実際に、それらの内容を決めてゆきましょう。
……といっても、実のところ難しいことはありません。それらが「どんな姿」で「何をしている」のかさえ決めておけば、伝承の内容としては十分です。
しかし……「何故」や「正体」を決める必要はありません。それらは『スクロール』の解釈にしてしまい、プレイヤーに考えてもらうべきだからです。逆に言えば、「誰がどこで何をしている」さえ決まってしまえば、整合性やら何やらは全部プレイヤーに丸投げできるのです……とはいえ、流石に1つくらいは矛盾なく全てを説明できる回答を準備しておくのが、親切なGMというものでしょう。
ともあれ、『スクロール』は、こんな簡単な感覚で作っておけば十分です。『結末のヒント』も、それらしい予言のような言葉を載せておく、くらいに気楽に(しかし文章は重々しく)決めてしまいましょう。
スクロール準備の例)
ゴブリンに関する先ほどの3つの伝承を、元シナリオのものから『カムズ』風に直すと、こんな感じになるでしょう。
伝承Ⅰ『ゴブリン』
灰色の皮膚をした醜悪な妖精。人里に現れて、家畜を殺したり食器を割ったりといった、酷い悪戯をする。
解釈
ゴブリンが悪戯をするのは、何故だろうか?
彼らは人間を恨んでいるのだろうか?
伝承Ⅱ『森の奥』
この森は、村人にとっては狩猟と採集のための生活の場だが、古くから一定以上奥に行ってはならないと伝えられている。
解釈
森の奥に行ってはいけない理由のひとつは、恐らくゴブリンがいるからだろう。だが、他の理由はないのだろうか?
伝承Ⅲ『ゴブリンの王』
ゴブリンの群れを統べる、偉大なる王。類稀な力と知恵を持ち、群れの全てのゴブリンを意のままにできる権力を持つとされる。
解釈
ゴブリンたちの悪戯を止めるには、ゴブリンの王に働きかけるのが近道だ。
交渉か、それとも戦いか? ほかの道もあるかもしれない。
結末のヒント
ゴブリンどもは何を望むのか? かれらは、人とは決して相容れぬ存在であろうか?
⑥あらすじと配役を決める
スクロールが完成し、場面の展開も決まったならば、どんなシナリオ展開になるかがわかってくるでしょう。簡単にまとめて『あらすじ』としてください。
そしてあらすじができたら、そのあらすじに乗れそうなキャラクターはどんなものになるか考えて、『配役』とします。
もっとも、あらすじさえできていれば、配役は文章として用意しておかなくても何とかなります。というのも、プレイヤーにあらすじを伝えておけば、プレイヤーはそれに相応しそうなキャラクターを作ってくれるはずだからです。
あらすじと配役作成の例)
今回、あらすじの内容は決して難しくありません。雰囲気たっぷりな文章にすることだけは少し頭を悩ませますが、おとぎ話のような、おばあさんが孫に語りかけるような口調にしておけばよいでしょう。
問題は配役です。元のシナリオのPCは、モンスター退治で生計を立てる冒険者なわけですが、それではいまいち『カムズ』らしくありません。しかし、PCにはゴブリンを追いかけてもらわなければなりません。
まずは、PCが村人である場合を考えてみましょう。もしも村人がゴブリンを追いかけるのだとすると、きっと、よほど勇敢な人物に違いありません。あるいは、好奇心が恐ろしさを上回ってしまうような子供であるのかもしれません。どちらも『カムズ』のPCには相応しそうです。
これだけでも十分そうではありますが、次に、試しに元のシナリオの冒険者という設定を『カムズ』らしくできないか考えてみます。冒険者を「冒険者」という言葉を使わずに表すと……「腕に自信がある旅人」あたりでしょうか? これくらいなら『カムズ』の世界にいてもおかしくなさそうです。
すると、配役はこうなります。
PC1・2共通:村の勇敢な若者、好奇心旺盛な子供など。あるいは、噂を聞いて立ち寄った、腕に自信のある旅人。
⑦判定ポイントを用意する
ここまでできたら、どんな判定をさせ、どんなバッドステータス(BS)を渡せばいいかを考えます。1シーンにつき、判定とBSをあわせて1つか2つ程度、事前に用意しておけばいいでしょう。
ただし、この項目は、必ずしもシナリオ作成時に用意しておく必要はありません。プレイヤーが何かしたいと思ったら、またはGMが何かをさせたいと思ったら、その時々にその場で内容を考えるのでもよいでしょう。
こういったアドリブを含めて、実際の判定やBSの数は、1シーンにつき3~4回になるのではないかと思われます。
PCが自分から動くことで何かがおこる場所では、『判定』を行ないます。ただし、「判定に成功しても失敗しても、話の流れを変える必要はない」という原則を忘れないでください。
判定失敗時には、ランダムなBSを与えればよいでしょう。けれども、状況次第では特定のBSを与える方が適切な場合も多いはずです。
PCが何も動かなくても何かが起こる場所では、BSを与えます。こちらは起こる状況が決まっているわけですので、必ず特定のBSを与えることになるでしょう。
判定準備の例)
ゴブリン退治シナリオのオープニングチャプターは、「悪戯妖精に困らされて、村人の皆が怒っている」という場面にしていました。そんな場面を目撃したPCたちは、「妖精を捕まえるのを手伝おう!」と思うかもしれません……捕まえられてしまえば話は終わってしまうので、この判定は、成功しても「妖精は簡単に捕まえられなかった」という結果になる、とすればいいでしょう。この判定の失敗時には、おそらく、大捕物を繰り広げたことで『疲労』してしまうに違いありません。
また、プレイヤーが『カムズ』を初めて遊ぶ場合、オープニングチャプターはルールのチュートリアルになっていると都合がいいので、バッドステータスも用意してみましょう。
この場面では「村人の皆が怒って」います。『カムズ』には『逆上』というちょうどいいバッドステータスがあったので、PCたちも村人たちと一緒に怒ってしまうかもしれない、という流れにするとよさそうです。抵抗に成功すれば、PCたちは冷静さを失わないでおくことができます。
⑧チャートを事前に用意する
前にも述べたとおり、この項目は必須ではありません。セッション中、その場で作ってしまうのでも十分でしょう。特に、シナリオを使い回す予定がない場合、幾つもチャートを用意しても無駄になってしまいます。
とはいえ、GMに十分な準備時間がある場合は、ありえそうなチャートだけでも先に考えておくのがいいはずです。
チャート作成の例)
ゴブリン退治のシナリオでありうるチャートは、たとえば次のようなものになるでしょう。
- ゴブリン王を殺し、ゴブリンらに二度と悪戯する気を起こさせない場合、配下ゴブリンの群れやゴブリン王との激しい戦いとなるチャート
- ゴブリン王に貢物(芸などを含む)をして、悪戯をやめてもらう場合、ゴブリン王に謁見して交渉するチャート
- 森にいる恐ろしいものを探しだし、ゴブリンと戦わせる場合、恐ろしいものを誘導してゴブリンと戦わせるチャート
- ほら穴を塞いで全滅させる場合、ほら穴のある岩盤に細工をするチャート
また、チャート次第で、『ゴブリンの群れ』『ゴブリン王』『恐ろしいもの』と戦う可能性がありそうです。
『恐ろしいもの』の正体はスクロールの解釈次第で大きく変わるでしょうが、困ったら『カムズ』の『シナリオ1 パンのいざない』の敵である『パン』のデータを流用してしまえばよさそうです。
⑨⑩運命、魔法を決める
これらもまた必須項目ではなく、セッション中に作ってしまったり、登場させなかったりしても問題ありません。けれども、あった方が盛り上がることは確かでしょう。
『運命』は簡単です……PCたちが何もしなかった時にどんな悲劇が起こりそうか、と考えてみます。これはシナリオの最初の時点で作られることもありますし、スクロールを解釈するまで決まらない場合もあるはずです。
運命は、魔法や奇跡によって打ち消されなければ消滅しないようにしてもいいですし、PCたちが何かの条件を満たした時点で自動的に消滅するように設定してもいいでしょう。運命は原則的に、魔法か奇蹟でないと打ち消せませんが、あとになって設定された状況とすでに生成した運命の内容が矛盾してしまった場合は、変更や破棄をしてかまいません。その場で考えて書いているものなら、そういった矛盾はままあることです。
『魔法』も、最初から用意しておいても、スクロールを解釈した時点で作ってもOKです。最初に用意しておく魔法は、「何かの役に立つかもしれないとして、具体的な使い方はプレイヤーに任せよう」という場合、後から作る魔法は、「このチャートの結果から目的を達成するのは、少しご都合主義すぎるかな」という場合にお勧めです。
運命作成の例)
ゴブリン退治のシナリオでは、PCが何もしなかった場合、「村人は困るが、『運命』と呼ぶほどの悲劇は降りかからない(運命なし)」であっても、「実はゴブリンの悪戯は、世界を揺るがす恐ろしい何かの前ぶれだったのだ(運命『魔王の復活』)」であってもいいでしょう。
けれど、せっかくPCが危険を冒したのに特に何もない、というのはちょっと可哀想ですし、かといって一介の村人に世界の運命を背負わせるのも、ちょっと『カムズ』らしくはないかもしれません。
そこで……これくらいの内容にしてはどうでしょうか?
運命『ノイローゼ』
対象:村人すべて
あなたは妖精の悪戯に耐えきれず、些細なことでも他人に当たってしまうようになる。
魔法作成の例)
また、もしもゴブリンたちと村ぐるみで仲良くできるなら、それはとても驚くべきことになるでしょう。もしかしたら村人たちは、かれらの恩恵を受けて、不思議な助けを得られるようになるかもしれません。
これはもう、『魔法』と呼ぶに値するものです。そこで、もしもかれらとの友好を深める結果になった場合は、次のような魔法を手に入れた、とするとよさそうです。
魔法『ゴブリンとの友好』
森に潜む悪戯妖精、ゴブリンたち。
かれらへの貢物は、かれらと人との間に、種族を越えた友好をもたらす。
おわりに
……以上で、『カムズ』シナリオ作成講座は終わりです。実際のシナリオと見比べると、「このシナリオはこんなに簡単に作られていたのか!」と思っていただけるのではないかと思います。
『カムズ』正式バージョンは、今後も委託などで入手いただけるよう準備しておりますが、真っ先に手に入れるのなら『ゲームマーケット2017秋』出展の機会をお見逃しなく! もう一度お伝えします……日程は12/2(土)、ブースは『土-G025』です!
皆様、今後とも『カムズ』とかりかりうめを、どうぞよろしくお願いいたします!