本文:てす
イラスト:山田2ハル、amdus
D37-38「かりかりうめ」ブースにて頒布
イベント価格:700円
C96にて完成版『灰色城綺譚』を発表しました! ⇒紹介記事(その1) ⇒暫定サポートページ
早くも秋ゲムマが今週末まで迫ってまいりました。おかしい……早すぎる……。
時が過ぎゆく速度には愕然としてしまいますが、それはともかく、かりかりうめも参加させていただく運びとなりました。
当日はオリジナルの新作TRPG『灰色城綺譚』のプレビュー版が発表となります。
すでにサークルのTwitterではいくらかお話しておりましたが、ブログでも改めて情報をお伝えしたいと思います。
灰色城綺譚
プレイ時間:1時間半~2時間
『灰色城綺譚』のテーマはずばり「ゴシック」。呪われた城を舞台としたTRPGです。
「呪われた城(もしくは館)」の物語とは、たとえばスティーヴン・キングの『シャイニング』、シャーリイ・ジャクスンの『丘の屋敷』、エドガー・アラン・ポーの『アッシャー家の崩壊』といった顔ぶれです。もし直接的にこれらを知らなくても問題はありません。このテーマはいまや普遍的なものとなっているので、皆さんも一つや二つくらいは思い出すことができると思います。
「灰色城」は城自らが悪意を持っており、えじきとなる者が訪れるのを待ち構えています。そうとは知らぬ登場人物たちはそれぞれの理由からこの城を訪れ、悲劇と破滅の物語へと誘われてしまうのです。
プレイヤーキャラクター(PC)たちは、城の悪意に当てられて、心の内に【囁き】を聞きます。【囁き】とは狂気の種であり、その人物の秘めたる欲望を暴きたてるものだったり、平素では考えもしないような残酷な考えを植えつけるものだったり……とにかく、物語を悲劇に向かわせるにたる心の歪みです。
このゲームのPC人数は3人で固定(プレイヤーが2人のときは、最後のPCはGMが担当します)されていて、これは「三角関係」を暗示しています。それはなにも恋愛がらみとは限らないのですが、誰かが誰かと手を組み、あるいは敵対し、3人の関係は揺れ動き、時には亀裂が入ることとなります。
PCたちは選択と決断を迫られます。すなわち、【囁き】に従うか否か、そして自分は誰の味方なのか? 選択と決断がPCの人格を規定しロールプレイを引き出し、ロールプレイが重なり、物語を為していくのです。
ゲームの内容はストーリーテリングに偏っており、複雑なデータのやりとりはありません。プレイヤーに求められているのは、自分のPCが今どんな心理状態に置かれているのか考えることと、そこから導かれるキャラクターの言動を描写すること(すなわちロールプレイ)です。
物語の結末は、いわゆるバッドエンドや、メリーバッドエンド(当人としては幸せだが、客観的には悲惨な結末)を迎えることが自然と多くなります。ハッピーエンドがありえないとは言いませんが、「必ず」とはとても約束できないゲーム内容です。すべてはプレイヤーの決断(と、時の運)に委ねられています。
さて、このようなゲームなので、はっきり言って、万人におすすめできるようなものではありません。
誰もが好んでくれるようなゲームではありません……ですが、誰かが愛してくれると信じて作りました。もしも興味がおありでしたら、ぜひ手に取ってみてください。これはあなたのためのゲームかもしれません。
今回はプレビュー版なので、まだ改善の余地があり、クオリティを上げられると思っています。皆さまからのご意見やご感想、応援のメッセージなどいただけましたら、望外の喜びです。なにとぞよろしくお願いします。
既刊
D&D5e背景集『為されるべき六つの勲』 800円
ピーカーブーリプレイ『チャイムが鳴る前に』 1000円
インセインシナリオ集『辻の屋敷』 800円
イベントには各種既刊も持っていきます。こちらもどうぞよろしく。この機会に見てみてくださいね。
それでは、ゲームマーケットで会えるのを楽しみにしています。 2日目(25日・日)D37-38「かりかりうめ」にてお待ちしています。